ページ速度は、ページビュー数に直接影響し、サイトを利用したビジネスの収益に直接影響があるといわれています。 しかし、サーバーの健全性を評価する指標として利用するには、ネットワーク速度の影響を大きく受けてしまうので問題があります。
サンプリングレートの調整
サイトの速度に関する指標は、計測のタイミングですでにサンプリングが行われており、そのサンプリングレートはデフォルトでは1%となっています。
つまり、1日のページビューが300〜500であれば、サイトの速度は、3〜5PVのデータをもとに判定している数値、となります。
この3〜5PVの中に、モバイル端末などで一時的に電波の悪いユーザーが含まれてしまうと上記のように一気に平均値が高くなってしまいます。
Googleアナリティクスのトラッキングコードで、
ga('create', 'UA-XXXX-Y');
としていたところを、
ga('create', 'UA-XXXX-Y', {'siteSpeedSampleRate': 25});
のようにすれば、サンプリングレートを1%から25%に増やすことができます。また、指定した値にかかわらず
にあるように、前日のページビューを元に上限が決まっています。上記の方法でサンプリングレートを上限ギリギリまで あげることで、母数を増やし精度を高めることが可能になります(300〜500PVなので、MAX100となるので、20〜30の値を指定するのが良いと思います)。
実際に自分で確認して見る
スマホ、パソコンで、実際に閲覧してみて、体感的に遅くなければ、静観してもよいかと思います。 サンプリングレートの変更で、平均読み込み時間の値のばらつきが少なくなっていることが確認できます。
サンプリングレートの変更前
デフォルトの設定では、PVが少ないためデーターがばらつきます。
サンプリングレートの変更後
パラメーターを変更し、サンプリング数を増やしたためデーターが安定しています。 ページビューの増加に伴い、平均読み込み時間が増加しているので、サーバーリソースに余裕がない状態になっていいる可能性があります。
ページ速度を向上するには
サイトの速度の改善には、Googleが別途提供しているツール PageSpeed Insights(外部サイト) を使って、改善項目を検討します。
基本的に出てくる結果は、サイト全体の作り方に関するものなので、どのページであっても同じ結果になると思います。 念のためトップページと下層ページでチェックする、くらいでいいと思います。
サーバーの能力を判断する
サイト全体が、遅くなっている。サーバーの能力が使用しているサイトにとって不足していると判断するには?
「ページ速度」で判断する場合、日別ではなく、週別・月別といった少し長めの期間で監視します。
サーバーの能力を見るのであれば、Apacheログで500台のエラーが出ているか、やサーバーのリソースログなどを使うことが推奨されます。