秀丸エディタの機能で特徴的なのは、マクロの記録機能です。手作業で行った作業をマクロとして記録することができ、それを実行することで同じ作業を行うことができます。
マクロの記録機能は、VBAを扱えるアプリケーションでは、一般的です。秀丸エディタでは、VBAを扱えるわけではありませんが、操作をマクロとして記録することできます。そのことにより、マクロ作成の手間をかなり軽減することができます。
テキストの入力や修正、作成作業、入力ミスの軽減を目的としてマクロが利用できれば、かなりの時間の削減や作業の軽減が期待できます。
一方で、開発言語やスクリプト言語の方が、秀丸エディタのマクロより高機能で、自由度があります。
その為、より高度な作業を自動化する、あるいは、テキストの自動生成を行うためには、これらのいずれかの言語の習得も視野に入れておくべきです。しかし、「Perl」以外は、テキストの加工、生成といった切り口での言語の入門について扱う教材は、ほぼ存在しないと思われるので、自分で教材を作る気持ちで挑戦する必要があります。特に、ブログやホームページを作成する用途では、いずれかの言語を習得し、自分で行う必要のある作業の幾つかを自動化していく必要があります。
これらのことを踏まえて、「スクリプトや開発言語を使用する」ことと「秀丸エディタのマクロ」の住み分けについて、常に考えておく必要があります。そして、秀丸エディタだけで完結させることを目指すのではなく、「他のアプリケーション」や「スクリプトや開発言語」を組み合わせて、作業を軽減する仕組みを考えていくことが大切です。
秀丸エディタのマクロで行う優位性
秀丸エディタのマクロで行う優位性は、エディタによる入力操作との組み合わせにあります。手作業による入力支援です。エディタによる手作業の入力と組み合わせて作業を軽減することは、秀丸エディタのマクロが特に有効に機能します。
- カーソル位置にテキストを挿入する
- カーソルで選択した部分のテキストを置き換える
- 特定の条件の検索置換を行う
一方、手作業による入力が、ダイアログボックスで完結する程度の少なく、プログラムで作業のほとんどを行う作業では、秀丸エディタのマクロだけで作業を完結するより、「スクリプトや開発言語」を使ったほうが簡単にできる可能性があります。
以下の内容は、マクロの作成が複雑になり、マクロではなく「スクリプトや開発言語」を使って作成したほうが良いかも知れません。
- 決まった書式に変更する
- ファイルやインターネットの情報を利用して、テキストを作成する
公開されているマクロを使う
秀丸エディタは、公開されてからかなり長い期間、使われ続けています。そのため、必要なマクロとよく似た機能のマクロが既に誰かによって作成され、公開されている可能性があります。
自分でマクロを作る前に、既存のマクロが見つからないか探してみましょう。
秀丸エディタでマクロを使うための準備
秀丸エディタでマクロを使うために、予め行って置いたほうが良い設定や知っておいたほうが良い知識について紹介します。
秀丸エディタで、マクロを作成する
秀丸エディタのマクロの基本的なコード
秀丸エディタのマクロでは、マクロの記録が使えるため、比較的コードを探す負担が少ないです。 しかし、ブレイクポイントやインテリセンスが使えないなど、開発環境は、最近の便利機能が無いので、使えるコードは、できるだけ、集めておき、切り貼りでプログラミングする方法がおすすめです。
汎用テキストエディタの秀丸エディタを使って、LibreOfficeで作成したhtmlファイルを整形する
ホームページやブログを作成しする際の下書きにLibreOfficeを使用しているのですが、htmlテキストで出力すると大量のstyleがついたhtmlテキストが得られます。不要なコードを秀丸エディタのマクロを使って削除し使いやすいhtmlに加工します。
秀丸エディタのマクロの開発情報
秀丸エディタのエディタのマクロを使用するための情報は、公式ヘルプとサポートフォーラム、ネット上の情報を活用します。マクロの記録と合わせて使用しましょう。
情報は、散らばっているので、自分が使いやすいようにまとめなおした方が、理解が深まると思います。
秀丸エディタのマクロの拡張DLL
秀丸エディタのマクロを考える上で、アンテナを伸ばしておく必要があるのが、拡張DLLです。
CやC++のどちらかの開発言語でのプログラミングが出来れば、自分で作ることもできます。
64bit版「田楽DLL」
秀丸エディタのマクロの中で「田楽DLL」を使用しているものがあります。秀丸エディタの64bit版を使用する場合、今まで、「田楽DLL」が、32bit版のみの対応であるため、そのままでは使えませんでした。新たに、64bit版「田楽DLL」が公開されたことで、64bit版「田楽DLL」を使用することで、この問題を回避することができます。
- 「田楽DLL」- M. Sugiura Personal Web Page(32bit版)
- 64bit版「田楽DLL」 - Title: マクロで使うDLL(64bit版)
- 田楽DLL(dengakudll.dll)の使い方 h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
hm.NET
hm.NETは、秀丸エディタのマクロからC#で作ったプログラムを呼び出すライブラリです。つまり、C#で、秀丸エディタのマクロを作成できます。これを使うことにより、秀丸エディタのマクロの可能性が更に広がります。
秀丸エディタのマクロからC#で作ったプログラムを呼び出すhm.Netを使ってみる
hm.NETを使ってC#で作成したWPFアプリを秀丸マクロとして利用する方法を紹介します。
秀丸マクロ用 .NET Framework ライブラリ via C#
秀丸マクロを可能な限り、Visual Studio 上で、「C#」「.NET Framework 4.5以上」で作成するためのライブラリです。
hm.NET (秀丸マクロ用 .NET Framework ライブラリ via C#)
hm.NET以外にも、他の.NET系言語系を使って秀丸マクロを拡張するライブラリが用意されています。
- ht_tools.dll h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
- hmonig.dll h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
- macrodll.dllの使い方 h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
- COM/OLEの操作 h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
- hmjre.dllの使い方 h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ
- BRegIf.DLLのマクロ関数の使い方 h-tom's Warehouse - 秀丸エディタ